2022.12.15

ホテルや旅館の帯は男性と女性で結び方が違うって知ってましたか?

ホテルや旅館の帯は男性と女性で結び方が違うって知ってましたか?

ホテル・旅館用タオルなど業務用タオル専門店コットン幸新の清水です。当社は昭和55年の創業以来業務用タオルの専門店として商いを営んで参りました。業務用タオルの販売を通じてホテルや旅館様用の浴衣や帯、アメニティなどの周辺グッズを取り揃えており、北海道から沖縄まで全国のホテルや旅館様とお付き合いさせていただいております。

今回は、これまでの知識を生かし、ホテル用の浴衣帯について紹介していこうと思います。

温泉に行くと浴衣が用意されていて、浴衣に着替えることで旅の情緒を楽しむ方も多いかと思います。ホテルや旅館に用意されている浴衣用の帯は一般の着物や浴衣用の帯に比べて短く作られています。

通常の浴衣帯が3m60cm~4m30cmに対し、ホテルや旅館用の帯は2m40cmと短くなっており、浴衣を普段着ない方でも結びやすくなっています。コットン幸新で取り扱っている帯では、平帯と呼ばれる帯が一番よく注文されます。平帯は昔の酒屋さんなどの前掛け(帆前掛け)と同じ素材でできていて、結んだ後にほどけにくいため重宝されます。

他にも最近ではニット帯という伸縮性のある素材の帯も人気で、こちらはやわらかい帯のため、身体にフィットしやすく、着崩れても結び直しやすいというメリットがあり、平帯からニット帯に切り替えるホテルや旅館さんも多くなっています。

着物や夏に着る浴衣に比べ、ラフに着ることができるのがホテルや旅館用の浴衣です。とはいえ、最近はお部屋でお食事をするという温泉宿が徐々に減ってきており、大広間で他の方々と一緒に食事をするなど、人から見られる機会が多くなっています。

その際、帯の結び方って意外と気になったりしませんか?通常女性の浴衣は、腰紐、胸紐など数本の紐を使用しますが、温泉宿の浴衣では、男性の浴衣と同様に、一本の帯で留めなくてはいけません。そのため、結ぶ位置が胸紐の位置だと高すぎて裾が開くし、腰ひもの位置だと低すぎて胸元が開いてしまったり。そのため、正確な位置に帯紐をすることは、着くずれしないように着こなすための一番のポイントです。

温泉用の浴衣の帯は、1本で胸紐と腰紐の用途を担います。ですから、腰紐の位置より少し上で胸紐の位置より少し下のウエストの細い部分に結ぶのが着崩れしないポイントです。

浴衣の基本的な着方をまず紹介します。

1. 浴衣を羽織る
浴衣を羽織ったら、背筋をぴんと伸ばし両襟の先を揃えてください。背中の縫い目を体の中心に合わせ、左右均等になるように羽織ってください。
2. 左前になるように浴衣を巻き付ける
まず最初に右側を身体にあて、浴衣を巻き付けてください。右が後になる右前は亡くなった人が着る「死装束」の合わせ方になるので気を付けてください。
3. 帯を締める
浴衣をおさえたまま帯を持ち帯を結んでください。

次に浴衣の帯の締め方です。

1. 帯とお腹の中心を揃えて巻く
帯の中心をお腹の中心に合わせ、手で押さえながら後ろでクロスさせ前に戻してください。左手の帯が上に来るようにお腹側でもう1度クロスし、交差した左右の手を入れ替えてください。
2. 右手側が上に来るように結ぶ
右手の帯に左手の帯を巻いて結びましょう。引っ張ったときに右手側の帯が上向きなら大丈夫です。
3. 左手側を輪にしてちょうちょ結び
下側になっている左手の帯を輪っかにして、右手の帯を巻き付けてちょうちょ結びをしてください。

ここからが男性と女性の浴衣の帯の結び方の違いです。
男性は、帯の結び目を左向きで回し左右に少しずらした後ろ側へ移動させてください。両手の親指を帯の中に入れ、おへそ付近まで下げると見栄えが良くなります。簡単に言うと、女性は結び目が前に、男性は結び目が後ろになります。

女性の場合着崩れしてはだけてしまうことが気になると思います。結び目を前にし腰紐の位置より少し上で胸紐の位置より少し下のウエストで帯を結ぶときれいに着れると思います。

温泉旅館やホテルで浴衣を着る際、男性はパンツだけで素肌に浴衣を着るのが普通ですが、女性の場合はちょっと抵抗ある方もいますよね。もちろん、女性でも下着だけで浴衣を着るのもアリですよ。通常着物を着る際には、今のようなブラジャーやショーツが無かったため、下着をつけないことが当たり前の文化です。浴衣も昔は部屋着や湯上り着として着られていたため、浴衣には下着を着ないという文化もありましたが、今では浴衣は外出着として着られることが多いため、浴衣の下に下着を着けることにおかしいと言う人はほとんどいないでしょう。

温泉旅館やホテルに泊まる際、自分の部屋で寛ぐ時には下着だけでもいいでしょう。ただ、食事の際などにはブラジャーやキャミソールなどを下に着たり、一時的にTシャツを着るのも有りだと思います。その際に注意するのは、当然のことながら、肌着の色は肌色や白にすることです。派手な色の下着が、浴衣から透けて見えるのはせっかくの風情が台無しですから。

どうですか?ご理解いただけましたでしょうか?
普段から温泉に行く方はご存知のことばかりかもしれませんが、時々旅行で...という方はわからないことも多いですよね。ただ、夏に縁日や花火大会に行く際に着る浴衣に比べ、ホテルや旅館の浴衣はラフにとらえていただいて良いと思います。そんな中でも少しでもきれいに着たいと思うようでしたら今回の記事は参考になったのではないでしょうか。

コットン幸新では、業務用タオルのほか、ホテルや旅館用の帯や浴衣の取扱いも行っております。帯や浴衣は1枚からの小ロット注文にも対応しております。多くの種類を取り揃えておりますのでサンプルがご希望の方はお申し付けください。サンプル品を一度お送りさせていただきます。

この記事はわたしが書きました

清水大介(しみずだいすけ)

株式会社コットン幸新 代表取締役

1980年創業、繊維製品販売するコットン幸新2代目として令和元年に代表取締役就任。子供のころから父親の働く姿を見て将来の夢は、同じ仕事をやりたいと心に抱いていました。そんな私も今は、3児の父。後を継いでもらえるように子供たちに背中を見せれればと思っております。
常にお客様ニーズに合った提案ができるように心がけています。

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